他作品との比較

よくライバル関係になりやすい音楽館の『Train Simulator』フリーの『BVE』で比較しました。

このほかにも海外の『RailWorks』や、音楽館の『Train Simulator』と同様の実写映像使用のシミュレーターはいくらかありますが、ひとまずこの3つで。


ハードウェア展開

ハードウェア 電車でGO! Train Simulator Bve trainsim
PC

Yes

(アンバランス等が担当)

Yes

かつて主戦場だった

2023年に再展開

Yes

PC性能

少し高め

『JR東日本』は高め

ちょっと高い

(設定次第)

PlayStation

Yes

『電車でGO!!』はPS4にもある

Yes

PS3の『Railfan』まで

No
Switch

Yes

『電車でGO!!』のみ

No No
アーケード

Yes

最新作でも主戦場

-

博物館や会社にある

No
現行他ハード

No

No No
  • 日本だけでなく、海外で見てもアーケードで展開しているのは『電車でGO!』ぐらいである
  • シミュレーターで採用しているのは音楽館以外にも、『Bve』や『RailWorks』のようなものを採用することもある
    • 実写映像では出来ないことは3DCGで出来るというただそれだけの理由ではある
    • ゲームゲームしている『電車でGO!』の採用実績は逆に無いと思われる
  • なお他のシミュレータ系もWindows OSのPCで動作するものもあるが、一部はSwitchのみで展開しているのもある
    • 鉄道を運転するという観点なら、『鉄1』はPS2『電車でD』はPCとはなる

路線とグラフィック

ハードウェア 電車でGO! Train Simulator Bve trainsim

路線

1作品で複数の地域

(『旅情編』も含)

1作品で1路線が多い 妄想もできます 

グラフィック

3DCG

実写映像ベース 3DCG

描写方式

完全CG

(『プロ2』以降は上下運転可)

前面展望動画の制御

完全CG

駅間距離

デフォルメ

現実世界と同じ

過去の再現も可能

アウター

ビュー

Yes

No

(『Railfan』のみYes)

No

(OpenBVEならYes)

背景

架空のメーカーが多い

(広告をそのまま出せない)

収録した現実そのまま しようと思えばできる

車両の音

疑似再現が多い

ほぼ同じ音

(音楽館ですから)

ほぼ再現は可能

メロディ

疑似再現が多い

(最近はオリジナルの音のみ)

同じものを使用

完全再現は可能

対面車両

自分で動く

自分が止まると全部止まる

動かせる

(『BVE5』から)

信号現示

かなりゲーム的

現実的

現実的

緊急事態

踏切事故のイベント有

(現行では未搭載になった)

未搭載が多め

規定上不可が多い

(事故再現NGルール)

天気

全天候対応

晴れも雨も雪もある

疑似再現

(動画のエフェクト)

全天候対応

  • 路線の豊富さについてはどれもこれも特色があるが、『Bve』には勝てない
    • MODやプラグインが扱えるのは、ある意味反則かもしれない
    • モノレールや新交通システムはもちろん、果てはバスまで疑似的に運転できる
  • 蒸気機関車の操作をほぼ再現したのは音楽館ぐらいだろう(博物館にあるらしい)
    • 一応『汽車でGO!』もあるが、結果は散々なものだった
  • Train Simulatorは実写映像そのまま故にそれ以上は出来ないという特徴がある
    • 『Train Simulator Real THE京浜急行』でも停車したらタクシーが止まる状況もあった
      • 逆に超高速場内進行したらお客がどえらいスピードで早歩きする状況もある
      • 当然自分が止まると他の列車もストップしてしまう
    • 『電車でGO!』はお客も3DCGで表現できるので柔軟性は高い
      • 初期の頃から朝~夜、雨も雪の路線もあった
    • 『Bve』もやろうと思えばなんでもやれる
    • 近年はVRなどの特需で3DCG技術が高まっているのもある
    • またオブジェクトやプラグインなどにおける著作権問題と向き合う必要がある
  • 低速走行だとスロー再生特有のカクつきが出ていたが、近年はそれも出なくなってきたみたい
    • 富士通とかが開発した技術で解消されたとの話らしい
  • 『電車でGO!』はある程度距離が短縮化されていることが多い
    • アーケードゲーム出身なのもあるので、本来の駅間よりも短く作られている
      • このため変な急カーブ本来の閉塞数と違うなどの問題もある
      • ただしプレイ時間の短縮にも繋がるので、一長一短なところはある
      • 『FINAL』や『新幹線編』などは短縮化されたことによるメリットを受けている
    • 最新作等では短縮化されていないとのこと
      • 『FINAL』でも短縮こそはなされているが、異常な短縮ではなくなっていた
      • 『昭和の山手線』では同じ距離長になっている
  • 『Train Simulator』は実写映像なので、駅間距離もそのまま作られる
    • このため長距離運転がガチで長距離なので長時間の集中力が求められてしまう
    • ましてや香川県基準の60分ルールではクリアできない路線が出てしまう
    • 本来2人以上体制の運転でも1人で運転するので、逆に問題が発生している
  • 『Bve』はこの両方できるどころか、より長距離にしたり超短縮化することも一応可能である
    • ましてや過去から未来まで再現することも容易ではある
  • 『電車でGO!』はかなりゲーム的な信号現示設定となっていることが多い
    • 旧作では特に顕著で、10秒ほど早着・早通するだけで減速や注意信号が現示されるほど
      • どの路線でも共通しているため、ゲームのペナルティ的に現示していた
      • 『3』まで続いていたらしく、その理不尽さは語り草になっている
    • 前述した路線短縮の影響で信号の位置もおかしなことになっていることもある
      • 本来信号のない場所にもシステム的に信号を配置していることもある
      • 『プロ2』の瀬戸大橋では何故か橋内に閉塞があるという変な設定になっている
        • 現実世界では途中で止まるとか耐久性を考慮して橋1つに1閉塞のレベル
    • 『プロ2』あたりから信号現示もやや現実的になっている
      • 逆に早着するだけで減点されるという定着至上主義がますます過熱化してしまった
      • またこの頃は運転時分の厳しさもあるため、早着がしにくい構造にもなっていた
      • 『FINAL』では流石に減点システムは無くされている
    • ちなみに先行車両が表示されるのは初代ぐらいだったりする
      • 路面電車でたまに見られる2連停車も『旅情編』には無かった気がする
  • 『Train Simulator』では『京浜東北線』から先行車両を導入している
    • 定時だけどラッシュアワーによって信号現示が青にならないというのも再現している
    • 運転ダイヤによっては遅れ回復を余儀なくされるものもある
  • 『Bve』でも先行車両のシステムが存在している
    • グラフィックまで再現するには『5』ぐらいまで待たなければならなかった
    • このシステムを応用して超ゲーム的、通常ならありえない信号現示も可能になっている
  • 音楽館というより向谷実が作曲したメロディすらあるので、そりゃあまんま同じ音にもなる
    • ゲーム内BGMにも力が入れているのはそうした背景もある
    • 『Railfan』では「気合を入れた」と言っているほどなので、なおさらだろう
  • 近年はメロディが音楽だということでJASRACが出張る事態が起きている
    • 『電車でGO!!』でオリジナルのベル音が多用されている理由の1つでもある
      • なら初代の謎の音楽とか、他ゲームのメロディを代用作曲する案もあったはず……
      • どこにも実在しないベルAでもベルBでもない謎のベル音である
    • 稼働初期は「曲名とJASRACの登録番号」を表示して実際の音楽を流していた
  • 『Bve』では個人の範疇で改造してそれも再現は出来るという意味で可能とした
    • ただし自己責任が強かったり、録音しに行くにしてもリスクもあるので要注意
    • というより『Bve』ならアニソンをそのまま流すことも容易だったりする
  • 踏切事故等の緊急事態は不謹慎等もあって再現されないことが増えている
    • おそらくはJRなどのライセンスを取る時にそれはNGとなっているのかもしれない
      • 『電車でGO!』でも『FINAL』以降は再現されていない
    • ただ近年の状況を考慮するとむしろ人身事故の再現は必要ではないかという意見もある
    • また線路からの脱線事故も基本的に実装されていないことが多い
      • 特に日本では福知山線の関係でますます実装されない可能性しかない
      • 一応海外のソフトや『OpenBVE』では脱線等の再現はなされている模様
      • 『鉄1』では脱線してもそのまま走り続けたり元に戻ったりしている
      • 『電車でD』は線路から文字通り「ジャンプ」してショートカットすることもある
  • 間接的ではあるが、『THE山手線』は様々な異常事態が発生するようにはなっている
    • 荷物挟まり別路線の防護無線受信先行車両の遅延による出発整理や抑止など……
    • 人身事故レベルはないものの、現実の山手線でも発生する事態が多く再現されている
  • なおこれは家庭用などの話であって、鉄道会社にあるシミュレータは関係しない
    • 実際に路線が冠水したというシチュエーションで訓練するという話があった
    • 人身事故のシチュエーションがあっても不思議ではないだろう
  • 『Bve』や『RailSim』等では「事故の再現はNG」と規定上で不可としていることが多い
    • こっちの方が「不謹慎」の言葉でそうなっているが、システム的には再現は可能である

ルール

項目 電車でGO! Train Simulator Bve trainsim
難易度

初心者向け

中~上級者向け

上級者向け

場合によって青天井

レベル選択

Yes

Yes

No

定刻扱い

定刻至上主義

早着は容認

(一部は至上主義)

誤差のみ表示
停位置合格

±3m程度

(±50cm未満もある)

±2m程度

±2m
停位置加点

±1mで加点

±50cmで加点が多い

なし
オーバーラン

減点して終了

自動で停位置に戻る

自分で位置を戻す

通過すると即運転中止

自分で位置を戻す

勝手に通過も可能

車止め

衝突して減点

衝突で即運転中止

衝突せずに通過

フリーラン

一部作品のみ

「運転」で搭載

それがメイン

"暴走ビュー"

タイムアタック

No

新幹線2作品で搭載

No

(『電車でD』は可)

運転中止

点数制

持ち時間やライフ

禁則行為で即運転中止

(作品によってバラバラ)

概念がない
運転復活

コンティニュー式

一部に復活クイズ

(原則復活無し)

中止しない
ナビゲーション

Yes

ブレーキ用のみ

(『京急・都営・京成』)

停止位置のみ
警笛

適切に使わないと減点

ボーナス有

何度も鳴らせてボーナス有

(『京急・都営・京成』)

何度でも鳴らせる
Gセンサー

Yes

(『FINAL!』から)

非表示

(ブレーキの評価項目有)

Yes
制限速度

作品でまちまち

0.9km/hは容認

5km/h程度まで容認
制限範囲

標識の通り

車両の長さ通り

車両の長さ通り
速度違反

減点

(『2』のATCは即中止)

減点

警告表示のみ
停止無視

減点・即座に停止

即運転中止が多い

無視が出来る
ATS

違反時点で作動

地上子で作動

地上子で作動

OFFも可能

ボーナスゲーム

Yes

(ないこともある)

一部のみ

No

(疑似的に作れる)

セクション停止

減点のみが多い

(即運転中止も一部有)

即運転中止が多い

No

(運転不能も有?)

デッド

セクション

減点のみ

『プロ2』『旅情編』

即運転中止?

No

(運転不能も有?)

運転評価

搭載

搭載

なし

  • ルールでも『電車でGO!』はエンタメ性、『Train Simulator』はリアル性を重視している
    • ところが運転時分についてはむしろ逆転しているとも思える
    • 延着はともかく、早着も許さない定刻至上主義はむしろやりすぎとは思える
  • 遅れ回復運転は『Train Simulator』や『Bve』ぐらいしかできない
    • 『電車でGO!』は減点の関係で遅れすぎで運転中止になるのが最大の理由である
    • 唯一『新幹線編』では5分の遅れを回復するシチュエーションが存在しているぐらい
  • 運転中止となった後の処理についても異なっているのも特色の1つと言える
    • 『Bve』は「暴走ビューエクスプレス」とも言われていたので中止という概念が無い
    • 他作品でも中止がなかったりすることもある
  • 『Train Simulator』における禁則行為には作品によってかなりばらつきがある
    • ATS作動だけでも即運転中止になったりならなかったりする
  • 逆に『電車でGO!』は一定条件の到達で運転中止という方針とはなっている
    • 持ち時間やライフが尽きたら運転中止となる分かりやすいものとなっている
    • 『2』のATC、『新幹線編』ぐらいしか強制運転中止は存在していない
  • 『電車でGO!』ではちゃんと警笛は使用するような設計がなされている
    • しかし他作品ではおまけ程度にしか搭載されていない
      • 『新幹線編』でも警笛を鳴らすだけで減点になる状況が発生
      • 『FINAL』では一度も鳴らさずにクリアできる事態も発生している
    • 『電車でGO!!』でもクリア自体は出来るようになっており、やや軽視気味ではある
  • 操作による加点ボーナスはどちらも鬼畜なところがある
    • 『Train Simulator』の2段制動3段緩めはまさに初心者殺しとも思える
      • 会社によってその方式も全然違うので、覚えなおす必要がある
      • 『京成・都営・京急』は何も一人で直通運転しているわけではない
    • 『電車でGO!!』でも込め直し無しが搭載されたため、やや鬼畜化し始めている
      • 前までは『Bve』と同様に割と自由なものとはなっていた
      • ただし『新幹線編』や『FINAL』等は乱暴な操作で減点を取られる
    • 『鉄1』の「非常一発」に近いものになりつつある
  • 『電車でGO!』の制限速度の容認範囲についてはまちまちなところもある
    • 難易度によっては4km/hまで容認したりとかもしばしばある
    • 『新幹線編』は「最高速信号+5km/hでATC作動」、「高難易度で制限速度違反」のルール
  • なお『電車でGO!』は制限速度は標識の間でしか判定していない
    • 『Train Simulator』や『Bve』では車両が全部通過して解除となっている
    • 一部作品では「4」や「6」などの標識で解除を表示するものもある
  • 『電車でGO!』はエンターテイメント性を重視するため、ボーナスゲームも搭載されている
    • 『3』では定速チャレンジのようなボーナスゲームも搭載されている
    • その定番さは『電車でGO!!』で無くなったのが不満になっているぐらい
  • 連結については『Train Simulator』でもあるが、途中のボーナスゲームというのはない
    • 実写でやるにはシステム的に難しすぎるのかもしれない
  • 『Bve』ではボーナスゲームを途中で挿入することはない
    • ただし疑似的に何でも再現することはできるので難しいわけではない
  • 評価も点数やランクで表記しているが、どっちもシリーズ作品で扱いが異なる
    • 『電車でGO!』は基本100点満点だが、一部作品では100点を超えることもある
      • 『FINAL!』などは良い運転すればスコアが増える方式に変わっている
      • このため過去作と現在の作品で比較するのがちょっと難しくなった
    • 『Train Simulator』では満点はあるもののスコア方式であることがほとんどである
      • 一部は減点方式を採用しているが、大抵1000点を超えることが多い
      • 取った点数でランクを評定する機能があるので、比較はしやすい
  • 当たり前だが『鉄1』や『電車でD』では運転ルールがまるっきり違うので留意すること
    • ただし『鉄1』でも停位置合格は存在し、オーバーランすると停止位置に戻す必要がある
    • ペナルティとしてはゴールまでのロスということになっている

操作可能範囲

項目 電車でGO! Train Simulator Bve trainsim
ATS確認

操作可能

隠し要素的に搭載

操作可能

(しないと即中止もある)

操作可能

ATS-P確認

No

No

Yes

ATC確認

『新幹線編』のみ

『九州新幹線』のみ

操作可能

ワイパー

『電車でGO!!』のみ

操作可能

『Railfan 台湾高鉄』など

不能が多い

ヘッドライト

減光のみ

操作不能

真っ暗にもできる?

保安装置

OFFに出来ない

OFFに出来ない

OFFで走行可能

定速機能

No

Yes

(一部非搭載も有り)

Yes

TASC

使用可能

(初心者アシスト扱い)

使用可能

『Railfan 台湾高鉄』のみ

使用可能

『BVE4』以降

EB/デッドマン

No

Yes

Yes

運輸指令

受信可能

(『新幹線編』で指示有)

一部作品で指示も有り

無いことが多い

  • 『電車でGO!』も『Train Simulator』も基本的に限られた操作しか行えない
    • むしろ『Bve』や『RailWorks』は逆に何でも出来過ぎるところはあるかも
    • 『OpenBVE』ではドアだけでなく、脱線防止の装置すら動かせる
  • 定速装置について『電車でGO!』は完全に非搭載としている
    • Wiiの『新幹線編EX』ではキッズモードのみにあるが、完全な定速ではない
    • 『Train Simulator』でも一部車両にしか搭載されていないが、その再現度は非常に高い
      • 京成のAE100形および初代AE形の定速装置も見事に再現している
  • 『Bve』ではバージョン2の頃から定速も抑速もできたため、他よりも圧倒していた
    • 4からはほぼ同じ定速装置の扱いもできるようになっている
    • というより勝手に車両を改造して装置を入れ替え出来るのも強みかもしれない
  • ゲームになるとTASCは「甘え」になっていることがちょっと多い
    • 自動で停止位置に合わせてくれる神デバイスだが、自力で止める挑戦が出来なくなるということだろうか
    • 『Train Simulator』では制動緩めのボーナスもあるので余計に搭載しにくいのかも
  • 近年はATOすらあるけど、実装しているのは『Bve』や『RailWorks』ぐらいか
    • 路線によっては本気のATO再現に挑むのもあるという
  • 運輸指令は『電車でGO!』と『Train Simulator』ぐらいでしか見たことがない
    • 『電車でGO!』は『プロ2』以降で遅延や予定外停車などで受信されるようになっている
      • ただこれらはおまけ的なところが強く、『新幹線編』のような指示はなされない
    • 『THE山手線』では自分が作った遅延でも指令からの伝達が流れるほどの徹底ぶりである
      • 前述した実写映像の仕様も輸送指令からの指示で違和感を無くしているほど
      • ただし他作品では指令の存在があるのか怪しいものすらある
  • 『Bve』などではこうした運輸指令は搭載されていないことが多い
    • 暴走するものだから搭載しないものが普通なのかもしれない?