基本的に『ローラーコースタータイクーン』シリーズは、「強烈度とゲロ度を抑えて興奮度をどれだけ上げられるか」がポイントとなります。
例え興奮度が高くても強烈度が高いと乗客を限定し、低くてもつまらないので集客しません。
そのあたりのバランスを取りつつ、どうすればいいかをメモ程度にまとめておきました。
コースター設計の練習にあたっては、以下2つのローラーコースターを推奨しています。
この2つはどちらも設計のしやすさと、コークスクリュー等の拡張ピースが少ない、コストも抑えられるという観点で選んでいます。
というより拡張キットや『2』が無くてもこの2つは最低限ある、っていう感じです。
ちなみにローラーコースターの方がちょっとだけ難しいですが、そっちから慣れてしまっても問題はありません。
むしろ初代と『2』で種類が全く異なるミニコースターより推奨できる面もありますし。
拡張キットや『2』では多種多様なローラーコースターを設計できるようにはなりました。
しかしあまりにも多すぎて初心者はどれから手を付ければいいんだという問題が発生します。
その中でもこの2つはローラーコースターの基本を学べる上、どこでも使えるタイプなのもあるので練習に最適と言えます。
(実際、初代のチュートリアルではジュニアローラーコースターで設計してましたし)
ローラーコースター全種類を個人的な主観も含めて以下の表にまとめました。
上がかんたん・扱いやすい、下が難しい・癖が強すぎるコースターとなっています。
難易度 | 代表的なコースタータイプ |
ENTRY (初心者におすすめ!) |
ミニコースター(ジュニアローラーコースター) ローラーコースター(ループコースター) |
ADVANCED (次のステップアップへ) |
コークスクリューコースター 垂直コースター |
MEDIUM (独自のパーツが登場) |
木製マウスコースター・鉄製マウスコースター 木製コースター・木製ツイストコースター ボブスレーコースター 宙づりコースター |
EXPERT (多種多様のパーツ) |
ループコースター 鉄製ツイストコースター ぶっ飛びコースター |
VERY HARD (癖が強いコースター) |
フリーフォールコースター 木製サイドコースター 木製逆転コースター トルネードコースター |
ULTIMATE (かなり使いにくい) |
モノレールコースター モノレール宙づりコースター |
前述したローラーコースターからのステップアップとしては、コークスクリューコースターが最適と言えます。
これは「立ち乗り」や「ループ」、「鉄製ツイスト」などに必ず存在しているパーツなので、ここで慣れることが可能です。
また、垂直コースターも垂直レイアウトの練習にも使えるので触れてみるのも良いでしょう。
(ちなみに初代では同コースターが一番高い場所まで設計できるコースターでもあった)
初代においてはループコースターが一番種類が多く、拡張キットや『2』を入れると鉄製ツイストコースターが一番種類が多いです。
鉄製ツイストは通常のコースターなので、コークスクリューと同じノリで設計できます。
一方のループコースターは「宙吊り式」なので、らせんや高さなどのルールが少し異なります。
その練習としては、一度宙づりコースター等で練習するのが吉です。
『2』ではギガコースターや『OpenRCT2』ではハイブリッドコースターなどの新タイプのローラーコースターが存在しています。
この他にもかなり使いにくいコースターも存在しているので、取捨選択には注意が必要です。
とはいえ上記のEXPERTまで学べば一通りどんなコースタータイプでも設計できると思います。
初代では「ハマり度」という無茶苦茶な翻訳で騙した、顧客に対する強烈度合いを表したものです。
基本的には以下の観点で強烈度が測られています。
この中でも特に重要なのが「G」の存在で、コースターにおける適正値のGを上回ると興奮度が一気に下回る仕様となっています。
なのでGを抑えるために速度も重要となってきます。
また、いくら回転させても限度はあるので、これも適正値までに抑える必要があります。
乗車時間については巨大すぎるコースターでないと気にならないかもしれませんが、拡張キット等で周回数を増やしている場合には注意が必要です。
ちなみに「ゲロ度」についてはほぼこれに比例する形で上がるようにはなっています。
つまり強烈度を抑えればゲロ度も基本的には下がることがほとんどです。
コースターにおけるGには水平Gと垂直Gがあります。
これらのGを下げすぎても興奮度に影響が出るので、適正な値にするのが重要と言えます。
(大抵は上げすぎたりする場合が多いけど)
水平Gは主にカーブなどで発生するGです。
速すぎる速度で急カーブを曲がると人間の首どころか頭がぶっ飛ぶほどのGが発生しかねません。
立ち乗りコースターだと水平Gの上限が厳しくなっているので、注意を払う必要があります。
抑える方法としては、カーブにバンク角を付けることや、カーブのRを緩やかにするなどがあります。
特にバンク角はらせんの上りや下りにも使われるので、まずはバンク角をつけれるか試すと良いと思います。
一部のコースターは下りのカーブでもバンク角を付けることができるものもあります。
また極一部のコースターでは水平バンク角から上りレールへカーブするパーツも存在しています。
(これを使うと「スキファループ」という特殊なループレイアウトが作れたりします)
宙づりコースターなどのように「左右に揺れるもの」はレイアウトにも注意が必要です。
なお、ゲームの仕様でボブスレーコースターやウォータースライダーなどはコーナーにバンクをつけなくてもクラッシュすることはないようです。
逆にゴーストトレインは適正速度じゃないとぶっ飛んでクラッシュしまくるので細心の注意が必要となります。
垂直Gは主に登ったり降りたりする時に発生するGとなります。
速すぎる速度で小さくて急な坂に入るとこれまた人がぶっ飛ぶほどのGが発生しかねません。
特にボブスレーコースターやウォータースライダーなどでは適正速度じゃないとジャンプしてクラッシュする仕様となっています。
(それ以外はジャンプしないので、ジャンプするライドには注意しましょう)
抑える方法としては、降りた坂と少し低いぐらいの登り坂を作ったり、坂の種類を緩やかにするなどがあります。
ほとんどのローラーコースターが登ったり降りたりの繰り返しになるのはそういうことです。
拡張キット等では急坂から水平へ滑らかに戻るパーツがあり、うまく使うと「エアタイム」を生みやすくなります。
(このエアタイムは割と重要な要素で、興奮度を上げてくれるファクターでもあります)
また、垂直Gは垂直ループなどの回転でも発生します。
速度によっては垂直ループよりも大きな垂直ループを使うという手も出てくると思います。
ローラーコースターの速度は降りると加速して登ると減速します。
(鉄製ツイストでは加速しながら登るパーツもあります)
基本的にGは速度に応じて大きくなるので、速度を低下させればGも低下します。
安全にカーブを曲がるとなると、一度登らせた後に曲がるのが常套手段と言えます。
(登りながら曲がるというレイアウトも悪くないでしょう)
ちなみにテスト中は乗客が居ない状態だということを念頭に置いて設計する必要があります。
テスト時はギリギリ通れた所が、お客を乗せるとちょっと余裕で通れるなんてザラです。
特にジャンプするライド等ではお客が乗ったことでクラッシュするという最悪のダメージを食らいかねません。
レイアウトの都合で速度が足りない場合、「加速装置」という手もあります。
コースターがそこに入ると指定した速度まで加速するもので、主に回転や急坂を登る時に使用するものです。
一部のコースターでは発車時に一気に加速させる「強制発車モード」もあります。
またこの逆として速度を強制的に低下させる「ブレーキ」も存在しています。
これは上記とは逆に、コースターがそこに入ると指定した速度まで減速するものです。
速度を下げて安全に曲げるだけでなく、のりばへの侵入速度を抑えて事故を回避するという用途でも使われています。
しかし「のりばブレーキの故障」ではそのブレーキも故障する仕様で、しかもブレーキパーツがあるとその発生確率を上げてしまう仕様となっています。
更に加速度やブレーキの強さによっては変にGがかかって強烈度を上げてしまう危険もあります。
過信はせず、なるべくこれらを使わないレイアウトを設計するのが良いでしょう。
基本的に元のレイアウトが良ければ、景観などのパーツを使わなくとも高い興奮度を出すことができます。
よくある要素としては、以下のものが存在しています。
速度や回転数などは強烈度にも関係しますが、多くても少なくても当然ダメです。
落下数についても多くても少なくてもダメなので、うまく調整する必要があります。
なお、エアタイムについては出れば出るほど良いらしいので、これを味方にするのもありです。
また、ライドの種類によって興奮度の上がりやすさも異なるようになっています。
基礎興奮度だけで言えば、コークスクリューよりもローラーコースターの方が高い仕様です。
『2』においてはギガコースターが最強に近く、またスパイラルローラーコースターでも非常に高い値が出せるようになっています。
これは個人的な知見みたいなものですが、垂直ループや大きなループを最低速度で回れるのがそのまま適正速度になることが多かったりします。
このためそれをベースにレイアウトしていくとうまくいくことが多かったりしています。
回転等がない場合でも、ギリギリで通れる速度で登りきって降りれるのなら同様の効果が得られることが多いです。
ギガコースターやハイパーコースター等ではこれを使うとエアタイムとか発生しやすくなるような傾向があります。
また最低速度でテストしているので、お客が乗るとその分速度が増すので、テスト時よりも興奮度が上がることもよくあります。
これもまた慣れなところはありますが、適度な回転数は多くても3~4に落ち着くことが多いです。
ループコースターも垂直ループ1回のみだったり、コークスクリューや鉄製ツイストも全パーツを1回ずつ使って終わりというのもしばしばあります。
なので回転を入れる際にはどこに回転を入れるか、というのが重要になってくると思います。
場合によっては回転を入れずに別パーツを使う、コークスクリューではなく垂直ループにするなどもあるはずです。
ちなみに垂直ループは上下に重ねて配置することが可能で、興奮度を上げてくれるボーナスが存在しています。
レイアウトや配置はちょっと難しくなりますが、導入するとかなり便利なのでチャレンジしてみるのも有りです。
エアタイムはある程度速い状態で丘の頂点に到達した時に起きる現象で、発生すればするほど興奮度が上がる仕様っぽいです。
(本当に発生させまくるだけで良いのかはちょっと不明)
基本的には一度降りた後に再び登らせて少し遅い速度でまだ下るような丘を作ると発生しやすくなります。
レイアウトで言うと最初の頂点から2~4レベルほどの下にある高さの丘がちょうど良いような気がします。
ほとんどのコースターであればエアタイムは発生させられますが、特にハイパーコースターやギガコースターで発生しやすい仕様となっています。
(一応立ち乗りでも発生できるっぽい)
のりばが2つ並列で配置されている時に同時発車する設定を入れると「レースモード」として興奮度のボーナスが加算されます。
また、同時に出発することを念頭に入れて並列にレイアウトすると興奮度も上がりやすくなります。
初代におけるDiamond Heightsに配置されているローラーコースターはその代表例ですので、是非とも参考にしてみると良いでしょう。
なお、ゲーム上の仕様で同時発車可能の乗り場数に上限が存在しています。
また同時発車の設定は隣り合った乗り場のみに有効なオプションとなっています。
更にレイアウトによってはデッドロックなどの普段では見られないトラブルが発生するので注意が必要です。
(ちなみに『OpenRCT2』では設定可能な範囲や同時発車可能数の上限も拡張されています)
一応、仕様上は隣に「乗り場のみのライドがあって同じ設定を入れる」でも上がる仕様です。
見た目的には非常に良くはありませんが、どうしても加算したいのならこれを使うのも有りです。
元のレイアウトが良ければ高い興奮度が出せますが、低い興奮度でも景観等を使えば底上げすることが可能となっています。
以下の方法を使うことで、興奮度を底上げできます。
歩道をライドの近くや下、また立体交差で上に置くことで興奮度を上げることができます。
広場の上を宙づりコースターが通っている場合、歩道を作ることでより興奮できる演出ができます。
とはいえ、配置した歩道に顧客などが通る必要はまったくありません。
見た目的には最悪ですが、ライドの上に歩道を1マス配置するだけでも効果は発揮されます。
どうも行列用歩道では上がらないバグがあるらしいので、通常の歩道を使用するのが無難です。
(OpenRCT2ではそのあたりのバグが修正されているようです)
下に水があるとそれだけで興奮度がアップする仕様になっているようです。
木製コースターのウォータースプラッシュやウォーターコースターでは、これを活用することは必至と言えます。
むしろ活用したいがために地形を作るなんてことも。
トンネルの存在も興奮度を上げる重要なファクターとなります。
直線のトンネルに限らず、少し長いトンネルだったり、谷の間を抜けるのも興奮度は上がります。
ただしトンネルの長さが地上区間より長いと興奮度が減少するペナルティが存在しています。
(ライドにもよりますがほとんどは半分に減るようです)
屋内ローラーコースターを作る場合は「屋根」の方が興奮度も上がるのでそちらを利用しましょう。
コースターの周りに木や建物等があると、それだけで興奮度を上げてくれます。
全ライドに適用されるので、メリーゴーランドの周りに木で囲むなんてのも立派な戦略です。
ちなみに景観パーツは1マスのものよりも4つで1マスのものを使うのが効果が高いようです。
ただ見た目的にはテーマに沿わないことが多いですし、コースターのテーマに合った景観の方が使いやすいはずです。
また、景観パーツは本当に景観でしかないので、ギリギリまで詰め込みたい場合は基本的に建てられないはずです。