坊主めくり

1985年にこまやさんからアーケードゲーム『坊主めくり』が発売されました。

同じ『山のぼりゲーム』などとは違い、ほぼ運ゲーのエレメカゲームです。

 

元々「坊主めくり」というものは、百人一首から生まれたゲームであり、それをアーケードゲーム用にアレンジした作品となります。

ゲームの「姫を引けば当たり、坊主を引けばハズレ」というのもそのゲームが由来です。

選択肢が3つあるのも、「3つのデッキから選ぶ」という遊び方から来ているものと思われます。

(地域によって異なるらしく、デッキが1つしかないとか5つあるとか様々なんだそうです)

ゲームのルール

ゲームは左・中・右のどれかを選び「姫」を引ければ当たりとなります。

ハズレである「坊主」を引いても何も意味はないので、姫がどこに居るかを当てましょう。

 

4回チャンスのうちに3回当たりの姫を引くことができれば景品獲得となるプライズゲームです。

一応、2回坊主を引いても残り2回プレイすることが出来ますが、景品獲得はありません。

(ただし後述する大会ルールにおける「4坊主」チャンスでもあるので油断は出来ません)

ゲームのコツ

そんなものはありません。

 

昔のゲームだから周期があるだろとかの傾向はもしかするとあるかもしれません。

しかしそんなことを考えても結局運要素が強すぎるのでコツらしいコツは無いとしておきます。

 

一応、上から見たら何か仕掛けがあるとかも確認してみましたが、そんなものも無さそうでした。

(というかあったらゲームにならない)

選び方

というわけで、エスパーで読み取ってもいいですし、適当に押しても構いません。

それこそ「せっかくだから、俺はこの右を選ぶぜ!」の後に坊主が出てきて「なんだこの坊主はァ!?」と叫ぶ遊び方も有りでしょう。(やりやがったな!)

 

また、以下のような選び方もあります。

  • 全ツッパ
    • 左・中・右を均等にしたりするのではなく、全4チャンスともすべて左とか右にする方法
    • 大会において全ツッパで「3姫」や「4坊主」が出ると盛り上がること間違いなし
  • ランダム選択
    • 通常は左・中・右を自分の意思で選択するが、それすらもランダムにする方法
    • 運ゲーにランダムを重ねるという超エンターテイメント性あふれる遊び方である
    • そしてN121MTはこの遊び方用のツールを作ってしまっている

大会におけるルール

ナツゲーミカド等で『坊主めくり』の大会が行われており、以下のような役の取り決めがなされているようです。

  • 役の強さ(一番下が一番強い役)
    • 1姫3坊主
    • 2姫2坊主
    • 3姫1坊主(ストレート3姫にアドバンテージがあるかは不明)
    • 4坊主

ゲームの仕様上、姫を3回引いた段階で終了するため、4姫というパターンは存在しません。

このため大会によっては3姫よりも難しい「4坊主」という役が設定されている場合があります。

(本来ゲームでは最も悪い結果ですが、実は出現率が3姫よりも1姫3坊主よりも低いので)

ピン坊主(ワニ坊主)

またナツゲーミカドで産まれた新競技として「ピン坊主」(PinBouzu)というものがあります。

これはピンボールゲームで出したスコアに対して、『坊主めくり』の結果に応じてスコアを倍にする競技となります。

倍率の付け方は以下のようなものが多いようです。

  • 2姫2坊主:1倍
  • 1姫3坊主:2倍(2姫2坊主よりも何故か出現率が低いので)
  • 3姫:3倍
  • 4坊主:4倍

例えピンボールのスコアが低くても、『坊主めくり』で逆転のチャンスが生まれます。

また、この競技では「ナンバーマッチした分のクレジットはそのままスコア上乗せ」となるルールが存在しています。

2回以上のナンバーマッチが認められているかはちょっと不明……無いと思うけど)

この関係上、特に運ゲーが強いピンボール台で行うとその相性が絶大とも言われています。

 

ピンボール大会では「坊主めくりの結果でスコアを倍にするルール」として取り入れられています。

倍率は参加者のレベルに応じて変動するので、初心者でも上級者に追いつくことができます。

  

元々は『Nip-It』(通称「ワニ」)と『坊主めくり』の複合競技案として「ワニ坊主」があり、そこから派生した競技となります。

この『Nip-It』も何故か運ゲーの要素が強く、運ゲーに運ゲーを重ねるというアイデアから生まれたんだそうです。

後にどのピンボールでも適用できるということで、ひっくるめて「ピン坊主」となりました。

 

ちなみにもう1つの案として「坊主ワニ」があり、こちらは『坊主めくり』の結果に応じて操作権利のあるボール数を決めるというものでした。